賢くお金を増やすためには?

資産活用課の冨田です。

今回も前回に引き続きお金の豆知識についてお話しさせて頂きます。

 

高齢化が進む中、公的年金の保険料は増加傾向にあります。

その一方、支給される年金は支給年齢の延期や在職老齢年金制度などにより、減る傾向にあります。
若者ほどその傾向は強くなり、老後の生活に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
さらに、日本は長期に渡り超低金利時代が続き、お金を増やすことが難しい状況にあります。
少しでも多くの資金を手元に残すためにはどうすればいいのでしょう。

仮に30歳の方が100万円を持っている場合、その100万円をどのように活用すると65歳時に一番
お金が増えているかを考えてみましょう。

 

1.普通預金
現在の金利は0.020%。
この普通預金に100万円を35年間預け続けることで得られる利息は7,024円。
「たんす預金」という言葉がありますが、盗難のリスクは無くなるもののお金を自宅においておくのも同然。

 

2.定期預金(スーパー定期10年)
現在の金利は、0.100%。
この定期預金に100万円を35年間預け続けてもらえる利息は35,602円。
これもお金を「増やす」レベルのものではありません。

 

3.国債(10年もの)
現在の金利は0.730%。
国債に100万円を35年間預け続けてもらえる利息は289,909円。
これなら”増やす”という感じがするが、35年という期間を考えると少し物足りない気がします。

 

4.火災保険一括払い
3,000万円で購入した住宅の建物部分が2,000万円、この火災保険(木造C構造在来工法)の年間の保険料が43,800円だったとします。
35年間の支払総額は、43,800円×12ヶ月×35年=1,533,000円
ところが、実はこれを一括払いすると1,052,000円の支払いで済みます。
つまり、481,000円の支払いが軽減されたことになります。
運用で”増やす”より、支払いを”軽減する”方が効果が高いですね。
これはある意味1,052,000円を損害保険会社に預けて481,000円の利息を稼いだことと同じ事です。
1,052,000円を35年間預けて481,000円を稼ぐには1.076%の金利(複利)が必要ですので、言い方を変えれば1,052,000円を1.076%で運用したともいえます。

 

5.住宅ローン一部繰上げ返済
3,000万円のローンを2.42%35年固定(現在の金利水準)で組んでいたとします。
この場合、支払い総額は44,505,720円になりますが、仮にローンを組んで1年後に100万円を繰上げ返済すると支払い総額は43,278,576円になり、1,227,144円支払いが軽減されることになります。
100万円を35年間預けて1,227,000円の利息を稼いだとするなら、その利率は2.314%です。