不動産投資~入門編~
投稿日:2016年09月24日
資産活用課の冨田です。
確定申告の時期にはまだまだ早いですが、先日ある大家さんに減価償却費の算出をお願いされました。
そこで今回は不動産投資の入門編ということで減価償却について簡単にご説明します。
そもそも減価償却とは…
分かりやすく言えば、一度に費用にせず、毎年少しずつ費用に分けるということです。
例えば、1億円の収益ビルを買ったとします。
その年の決算で1億円を全部費用に計上したらどうなるでしょうか?
その年は大赤字になってしまいます。
そして、その次の年はビルの維持費以外何もないので、大きな利益が出てしまいます。
それを防ぐために、ビルの購入費用を毎年少しづつ費用に計上しようということです。
不動産投資では、減価償却費が大きな意味を持ちます。
減価償却費は、実際には一回の支出ですが、毎年、分割して費用に計上できるので、
購入した翌年以降は帳簿上だけの費用となります。
そのため、減価償却に載せることができる費用が増えつつ、不動産投資からの収入が
増えれば、手元に多くの税引き後のお金が残ることになります。
不動産投資の場合、土地は減価償却の対象とはなりません。
土地は価値が摩耗しないものとされています。
不動産投資で減価償却の対象となるのは、建物本体とその中の備品(固定資産)で
10万円以上のものが減価償却の対象となります。
そして建物本体は法律によって定額法による減価償却の方法を取ることが決まって
いますが、備品の場合には減価償却の方法として定額法と定率法のいずれかを自由
に選択で選ぶことができます。
定額法と定率法とは…
減価償却の計算方法として、定額法と定率法は、最終的には計上する費用額は同じと
なります。
しかし、計算式は以下のように異なります。
◆定額法の計算式
【定額法】=取得価格の×0.9×定額法償却率
◆定率法の計算式
【定率法】=期首の減価償却資産の帳簿価格×定率法償却率
【期首の減価償却資産の帳簿価格】=取得価格-過去の減価償却費の合計額
要は、定率法の場合、対象物の購入初年度が減価償却費が最大で、年々毎年減価償却費が少なくなっていくということになります。
つまり、年数に反比例する形で減価償却費の額が減っていく形になります。
そのため、定率法なら経費を備品などの購入後、早めに計上することができるため、経費が高くなり、大きな節税効果が期待できるというわけです。
賢くお金を増やすためには?
投稿日:2016年09月20日
資産活用課の冨田です。
今回も前回に引き続きお金の豆知識についてお話しさせて頂きます。
高齢化が進む中、公的年金の保険料は増加傾向にあります。
その一方、支給される年金は支給年齢の延期や在職老齢年金制度などにより、減る傾向にあります。
若者ほどその傾向は強くなり、老後の生活に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
さらに、日本は長期に渡り超低金利時代が続き、お金を増やすことが難しい状況にあります。
少しでも多くの資金を手元に残すためにはどうすればいいのでしょう。
仮に30歳の方が100万円を持っている場合、その100万円をどのように活用すると65歳時に一番
お金が増えているかを考えてみましょう。
1.普通預金
現在の金利は0.020%。
この普通預金に100万円を35年間預け続けることで得られる利息は7,024円。
「たんす預金」という言葉がありますが、盗難のリスクは無くなるもののお金を自宅においておくのも同然。
2.定期預金(スーパー定期10年)
現在の金利は、0.100%。
この定期預金に100万円を35年間預け続けてもらえる利息は35,602円。
これもお金を「増やす」レベルのものではありません。
3.国債(10年もの)
現在の金利は0.730%。
国債に100万円を35年間預け続けてもらえる利息は289,909円。
これなら”増やす”という感じがするが、35年という期間を考えると少し物足りない気がします。
4.火災保険一括払い
3,000万円で購入した住宅の建物部分が2,000万円、この火災保険(木造C構造在来工法)の年間の保険料が43,800円だったとします。
35年間の支払総額は、43,800円×12ヶ月×35年=1,533,000円
ところが、実はこれを一括払いすると1,052,000円の支払いで済みます。
つまり、481,000円の支払いが軽減されたことになります。
運用で”増やす”より、支払いを”軽減する”方が効果が高いですね。
これはある意味1,052,000円を損害保険会社に預けて481,000円の利息を稼いだことと同じ事です。
1,052,000円を35年間預けて481,000円を稼ぐには1.076%の金利(複利)が必要ですので、言い方を変えれば1,052,000円を1.076%で運用したともいえます。
5.住宅ローン一部繰上げ返済
3,000万円のローンを2.42%35年固定(現在の金利水準)で組んでいたとします。
この場合、支払い総額は44,505,720円になりますが、仮にローンを組んで1年後に100万円を繰上げ返済すると支払い総額は43,278,576円になり、1,227,144円支払いが軽減されることになります。
100万円を35年間預けて1,227,000円の利息を稼いだとするなら、その利率は2.314%です。
どうしてお金が貯まらないの?
投稿日:2016年09月17日
ようやく過ごしやすい季節となりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
資産活用課の冨田です。
今回は私も実践しているお金を貯めるコツについていくつかご紹介させて頂きます。
年の初めに”今年こそは必ず貯金するぞー!”と意気込む方も多いと思います。
しかし、目標を掲げてもなかなか達成できないのが現実です。
そこでどうして貯まらないのか、今一度日々の生活を振り返ってみましょう。
●小さな支出を無視してしまっている
何気に、特に気にも留めず日々払っている金額は馬鹿になりません。例えば、出勤途中に自動販売機で毎日買っている缶コーヒー、コンビニでお昼を買うついでに買ってしまうお菓子、そんなのが積み重なると、月間、年間で見ると大きな支出となってしまっているのです。
そして、銀行の手数料もそうです。お金を別の銀行のATMから引き出してみたり、週末に引き出したりすると、手数料が掛かります。そんな小さな支出でも、毎度やっていたら、大きな支出なのです。
そんな無駄な支出を避けるには、面倒でも、家計簿を細かくつけることをお勧めします。銀行の通帳やクレジットカードも含め、家計簿にこと細かい支出を書き出してみるのです。それをすることで、小さい無駄な支出が浮き彫りになります。
●経済的ゴールがはっきりしていない
お金を貯めようとなっても、イマイチその目的がはっきりしていないということがあります。家を買いたい、車を買いたい、老後の蓄えにしたい、そんな漠然とした目標はあるかもしれません。
でも、それには具体的にいくら必要で、どのように、何年後にその金額まで達成したいかということがはっきりしていない場合が多くあります。そのあたりを明確にし、対策を立てて、まっすぐと目標に向かえるようにしっかりと計画を立てましょう。
●請求書、銀行明細、カード明細をよく見ない
電気やガス、電話などの請求書は銀行口座から自動引き落としにされているパターンが多いですよね。そうすると、あまり気にせず、その請求書に目を通さなかったりもします。クレジットカードに関してもそうです。
引き落としになるからと、その金額が銀行に入っているという確信があれば、ろくに使用明細を眺めなかったりします。
でも、それが間違いなのです。請求書は毎回確認し、間違いが無いかを見て、また、別の安いプランに切り替えられないか、といったことを定期的に検討することも必要です。
クレジットカードも自分が使用した一つ一つの項目を確認し、使用金額に間違いが無いかレシートと照らし合わせたり、無駄遣いをしていないか、前の月と比べたりということをするとよいでしょう。また、通帳は定期的に記入し、その明細も眺めるようにしましょう。
●使用した金額に対する認識が薄い
「財布に3万円入れていたはずなのに、気付いたら1000円しか残っていなかった。でもそんなにいつ使ったっけ…」そんな経験ありませんか?
友達とちょっとご飯を食べに行って、洋服を買って、映画を観て…あまり意識せずに、財布に入っているお金で支払っていて、実際いくら使ったかという感覚がなくなってしまっているなんてことがあります。
そこで有効なのは、生活費の分の口座と貯蓄口座をしっかりと分けることです。また、財布も使う種類によって分け、予算金額のみを入れておくのもよいでしょう。そして、買い物後にはレシートを引っ張り出し、家計簿をつけるのが理想的です。
そのようなクセをつけることで、自分がいくら使ったかを把握することが可能になります。くれぐれも給料の余った分がそのまま貯金になるというずぼらな貯金方法はやめましょう。
●クレジットカードに頼りすぎる
クレジットカードはポイントがつくので、特に大きな買い物をするときには是非利用したいものですよね。
でも、クレジットカードがあることで、キャッシュレスで買えるということから、気が大きくなって残高も少ないのに大人買いをしてしまうなんてこともあるのです。
クレジットカードは便利ですが、しっかりと管理しないと、現金のように残金が財布の中で見えないために、使いすぎてしまう傾向があります。
クレジットカードを使ったら、しっかりとそのレシートを家計簿につけるということで、毎月の使用頻度を把握することが必要です。また、もしそれが難しいと言うようであれば、クレジットカードはやめたほうがいいかもしれません。
少しずつ取り入れてみてはいかがでしょうか。
まずはできることからコツコツと…